弥勒菩薩と花粉症

 杉花粉がピークに入りまして、花粉症の皆様は大変だと思います。かく言う私も施術中に鼻をずるずるさせまして、お聞き苦しい音を聞かせてしまって申し訳なく思っております。

 

 特につらいのは就寝中の鼻づまりですよね。今日はその辺のお話を。

 

 皆さんは弥勒菩薩像をご存知でしょうか?教科書なんかによく写真が載ってます、美しい菩薩様の像です。その菩薩像の右手、どうなっているか思い出せますか?思い出せない方は急いでググってください。

 

 そう、菩薩様の右手は親指と薬指がくっついているのです。

 

 

 さて、ここで話は変わりますが、私たちの体には『体性-内臓反射』という神経の反射があります。簡単に言ってしまうと、皮膚への刺激が感覚神経を通じて脳に伝わり、そこから自律神経を通じて内臓などの器官へ影響を与える。と言う反応のことです。

 

 この反射を利用した体性-内臓反射療法と言うのがあります。その中に、皆さんも聞いたことがあるかもしれません、爪もみ療法なるものがありまして、一時期ブームにもなったりしました。

 

 この爪もみ療法は指先の爪の付け根部分をもむことによって、自律神経を刺激し、正常化させようというものです。

 

 当時、薬指の爪だけはもんではいけないというお約束がありました。なぜかというと、他の指が副交感神経を刺激するのに対して、薬指だけは交感神経を刺激してしまうので、よろしくないということだったそうです。

 

 

 数年前に「薬指はなぜ薬指と言うのだろう?」と言うのが気になりまして、ネットで調べまくったことがありました。諸説ありましたが、一様に「薬指は特別な指である」と言う表現が古今東西からあがっておりました。

 

 それってもしかしたら薬指だけが交感神経に繋がってるから?などと思った訳です。あくまで仮説ですので皆さん信用しないよう。

 

 

 で、反射療法の話に戻りますが、交感神経は刺激してはいけないのでしょうか?いやそんなことはありません、副交感神経の働きが強すぎるための不調と言うのもあるのです。そんな症状には薬指の爪をもむのは有効ということですよね。

 

 ここでやっと花粉症の話に戻ります。花粉症というのは花粉に対するアレルギー反応であると言うのはご存知の通りですが、このアレルギー反応と言うのが副交感神経が活発な時に働きやすいのです。

 

 交感神経と言うのが交戦モードだとすると、副交感神経は回復モードに当たります。ですから睡眠時は当然、副交感神経モードでありまして、そうでなくても活動してないので酸素はあまり必要としないため、鼻腔が狭くなっているのです。

 にもかかわらず、ここぞとばかりにアレルギー反応が出ます。そうするとさらに鼻腔内が腫れて鼻が詰まるという、もはや悪魔の所行ですね。

 

 これが寝ている時に鼻が詰まりやすい理由です。さあ、そこで思い出してほしいのが薬指ですね。この特別な指の爪をもむと交感神経が働き出す。すると、鼻腔が広がって鼻づまりが解消するのではないか。

 なんてことを布団の中で、鼻が詰まって半分寝ぼけた頭で考えていたと言う訳なんですよ。

 

 実際私も試してみましたが、なんとなく効果があるような、気の持ち様なのかもしれませんが。

 

 ここから「鼻が苦しい時の弥勒菩薩頼み」という故事が生まれたとか生まれなかったとか。


おあとがよろしいようで〜。